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2007年3月15日 |
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秋の月の光は銀色。それを浴びて木々の葉も銀色になる。冬は月の光が蒼い。降り積った雪が蒼く輝く。明かりを全部消しても家の中がほんのりと明るいことが多い。そういう晩は星も素晴らしいが寒すぎて、度々外に出て眺めるというわけにいかないのは残念。こういう環境で暮し始めた私たちを慣れさせようと思ってくれたのか、今年の冬の寒さは厳しくないし雪も少ないのだという。3月になったら突然、春のような陽射しが2〜3日続いた。散歩をしていると登山道の雪の上に時々小さな虫が飛んでくるようになったし、小鳥の声も少しずつ増えてきた。秋に片付けてしまった網戸を再び取り出して家中に取り付けた。しかし、まだこれで春になったわけではなさそうである。突然、気温がマイナス10度以下になって冷たい風が吹いたりする。暖かい陽射しで融けた雪が夜になって凍ると道が、まるでスケート場のようにつるつるになる。雨が降った後も同じ。我が家の玄関から門まではなだらかな傾斜だが、そこの雪が凍って一歩ずつ、確かめながらゆっくり歩かないとひっくり返りそうになる。 この家は特に広いわけでもないのに家の中のどこへ行っても、ああこれをやらなくては…と言う雑用を見つけてしまう。それをやり始めて、たまたま別の場所が目に入ると、そこでまたやりたいことを発見する。引っ越してから、まだ丸一年は経過していないのだから当たり前かもしれないが何だか不思議な家だなと家内と話し合っている。 家に居られる日は午後の散歩が終ると書棚のいろいろな楽譜を引っ張り出して次々と歌ったり弾いたりしてみるのが習慣になった。最近はプーランクの歌曲をほとんど全曲やってみた。プーランクの最も良い部分は歌曲だという説があるそうだが、アポリネールやアラゴンやエリュアールの詩を直接フランス語の語感も伴って理解するという訳に行かないのはじれったい。実に繊細なピアノパートは少年時代からプーランク・ファンであった私には魅力いっぱいで興味が尽きない。プーランクをやりながら、ボリス・ブラッハー、ウェーベルン、グラナドス、モンサルヴァーチェなども楽しんでいるが、それにロッシーニやモーツァルトを加えてみたりする。ダリウス・ミヨーやラヴェルはちょっと遊び疲れたときの一種の清涼剤のようである。 |