■ 2004.9.6 Mon.
 台風が次々と日本へやってくる。夕べの2度の地震は大きなことの前兆ではない、といわれても不気味である。ロシアやアメリカのテロとの戦い方が、本当に私たちの世界のためになるのだろうか。テロに屈しないと言いながら、実はこちらが完全な装備の大掛かりなテロ集団になっているのではないか。私たちには何ができるのだろうか。

■ 2004.9.7 Tue.
 ダニエル・バレンボイムとエドワード・サイードの「音楽と社会」を読む。ユダヤ人バレンボイムとパレスチナ人サイードの対談が中心だが、この2人が軽々と国境や専門分野を超えて語り合い、ワーグナーについても率直に討論していて、その鋭さ深さも興味深い。今日もまた大きな台風が日本を縦断している。

■ 2004.9.8 Wed.
 2時、日本フィルの事務所で11月の音楽会の打ち合わせ。一旦帰宅して5時、仙台市東京事務所でコンクールについての色々な話し合い。台風が過ぎたら、また夏が戻ってきてしまった。

■ 2004.9.9 Thu.
 午前、五反田の病院で検査。帰りに新宿に寄って電車の切符を買ったり、銀行へ行ったり、ちょっとした用達しをしたり。2人とも街中の人ごみが苦手なので草臥れてしまった。一度家へ戻って一休み。夜、銀座で森川宗弘さん主宰の「大圓会」に出かける。今夜は「9.11」についての講演を聞いたあと、出席した皆さんのパーティー。小学校からの同級生、山田良輔さんとも久しぶりにおしゃべり。この会にはいつも出席したいと思っているのだが、たいてい日程が合わずに欠席続き。

■ 2004.9.10 Fri
 「本当の戦争」(クリス・ヘッジズ)を読む。ほとんど形容詞抜きの、戦争にまつわるあらゆる細部に亘る明快簡潔な問答集の形だが、それだけに途中で吐き気をもよおすような事実も次から次と語られる。このような見事な分析をアメリカの記者(老練な戦場特派員)が著作として発表していることに感心する。

■ 2004.9.11 Sat
 レナード・バーンスタインとイタリアの記者の対談集を読む。バーンスタインの音楽はあれほど魅力的なのに、この本のあまりに月並みで退屈なのに呆れて、リチャード・オズボーンという人のカラヤンの伝記を読み始めた。音楽家の、しかも同時代で顔を合わせたことのある人の伝記を読むと何とも複雑な感想が生まれる。そういえば藤原義江先生にもちゃんとした評伝はない。

■ 2004.9.12 Sun.
 午後の新幹線で仙台へ、「ミサ・ソレムニス」の合唱練習。仙台は期待したほど涼しくないし、蒸し暑い。合唱団、なかなか見事にやっている。後は暗譜の手助けになるような練習を工夫しなければならない。遅い新幹線で帰京。