■ 2003.11.10 Mon.
 昨日の選挙の投票率がとても低かった。長い時間をかけて日本人は自分で考えない習慣、誰かの指示を待つ習慣、なにごとにも興味や関心を持たない習慣を身につけるように日本の社会全体が仕向けてきたのである。周囲と同じ行動、同じ服装、同じ感じ方をし、同じものに興味をもたなければ安心できないという一種の強迫観念も蔓延している。今回の選挙は特に、無関心でいていいはずは無かったと私は思っているが、こんなに思い病気にかかってしまった日本は一度滅びなければならないのだろうか。

■ 2003.11.11 Tue.
 指揮者コンクールの第2予選第1日。前半はドヴォルザーク交響曲第7番の第1楽章と第3楽章、後半はストラヴィンスキー「ダンバートン・オークス」の第1楽章と第3楽章。指揮者たちにとって過酷な課題であるが、それはオーケストラにとっても同じで、新日本フィルは実に誠実に、見事に演奏してくれている。

■ 2003.11.12 Wed.
 第2予選二日目、今日は矢代秋雄;ピアノ協奏曲の第1楽章と第3楽章、独奏は花房晴美さん。こんな難曲を8回も連続して演奏してくれた花房さんとオーケストラに感謝。本選への通過者4名はすんなりと決まった。実行委員が通過者の希望を聞きながら本選で演奏する自由曲をそれぞれ決めてもらった。明日は朝からオーケストラの練習が始まる。さあ、指揮者たちは勉強が大変だろう。昨日も今日も審査開始前のオーケストラの練習を梅田俊明さんにお願いした。重労働だったに違いない。とても助けていただいたな、というのが実感。

■ 2003.11.13 Thu.
 ほんの少し寝坊、午後の新幹線で名古屋へ。

■ 2003.11.14 Fri.
 10時半、県芸指揮法、今学期最後の授業、一通り全員に振ってもらう。みんなずいぶん思っていることを表現できるようになった。昼はオーケストラ部会、来年9月の演奏会の曲目を決める。ついに「春の祭典」が登場することになった。1時からオーケストラ、全曲目を細かく練習、様々な弱点、欠点を取り出して修正していく。7時前の新幹線で帰京。

■ 2003.11.15 Sat.
 13時15分開始で指揮者コンクール本選。雨模様なのに600人を超えるお客様である。先ず課題曲、ウェーバー;「魔弾の射手」序曲を4人が指揮。30分の休憩の後それぞれの自由曲、チャイコフスキー;幻想的序曲「ロメオとジュリエット」、ベートーヴェン;交響曲第3番「英雄」第3、第4楽章、メシアン;「忘れられた捧げもの」、シベリウス;交響曲第2番、第3、第4楽章の順に演奏。討論、投票の結果、第1位は空席、第2位にアレクサンダー・マイヤー、第3位にジェイムス・ロウを決め、あとの2人は入選とした。韓国でも近い将来に指揮者コンクールを実現したいと考えているようで、姜さんが忙しい日程をさいて見学にみえた。家内が成田まで出迎えに行ったが、姜さんはヴィザの不備に気付いていなかったそうで、入管でだいぶ手間取ってしまい、そんな経験の無い家内は入国できないでそのまま送還されたらどうしよう、などとだいぶ心配したらしい。担当の係官が親切に手配をしてくれて、ようやく入国。課題曲の4人目の演奏には間に合ったそうである。審査終了後の表彰式で審査委員長として結果を発表したが、コンクールはいつも、この最後がほろ苦い想いが残る。ある程度以上の能力の人たちに無理やりに順位をつけているような気もするのである。入学試験やコンクールの当落、順位など、時の運、何かのはずみのような部分も大きいと考えているが、それでもすっきり納得とはゆかぬ。関係者や審査員、勿論入賞、入選者も出席して小さなパーティーがあった。

■ 2003.11.16 Sun.
 午後の新幹線で仙台へ。4時から「別冊東北学」という凝った雑誌のために、音楽に非常に詳しい作家、斎藤 純さんと対談、私が勝手なお喋りをして2時間を超えてしまった。7時、仙台フィル合唱団「第9」の練習、みんな元気である。仙台は意外に暖かい。21時24分の新幹線で帰京。

■ 2003.11.17 Mon.
 午後、指揮者コンクールの審査員や入賞者たちと一緒に記者会見に出席。

■ 2003.11.18 Tue.
 午後、だいぶくたびれてしまった携帯電話を取替えに行く。電話なんだから話せればいいじゃないか、というテレビのコマーシャルを見る度に同感しているのだが、そんなに単純なものは簡単には見つからない。夜は池袋で高齢協合唱団の「第9」の練習。皆さんとても元気だが、そのエネルギーをうまく音楽に集中させるために合唱指導の富澤さんが日常きっと大変な苦労をしておられるだろう。このエネルギーがうまく集約できたら、今年もいい「第9」になるはずである。

■ 2003.11.19 Wed.
 11時過ぎの新幹線で大阪へ。近年私たち夫婦の着るものについて、スタイリストというのか、ファッション・コーディネーターというのか、素晴らしい感覚で適切な助言をしてくださる方の居られる店に寄っていろいろ見る。正式な、あらたまった場で着るものを案外持っていないので、本来はそういうものを選ぶのが目的だったが、つい面白いシャツなどに目がいってしまう。床屋に寄って、夜はフロイデ合唱団の「第9」の練習。今日の練習会場はワンワンと響きが廻ってしまうのでとてもやりにくい。歌っていても、その乱れた響きを聴き取ろうとすると疲れるに違いないので練習を早めに切り上げた。来週は細かいことも聴き取れる会場のはずだから、そこで慎重に修正や点検をしたい。新幹線で名古屋へ。

■ 2003.11.20 Thu.
 8時、かかりつけのお医者様で定期検診、そして肺炎球菌ワクチンの予防接種をしていただく。これは多分もう1度する必要が無いそうだから、10年くらいはもつのだろう。