■ 2001.12.10 Mon.
 大阪フィルハーモニー会館で大阪フィルハーモニー交響楽団と「第九」の練習。大阪フィルと「第九」を演奏するのは1963年からほとんど毎年だから、もう数百回にもなるだろうが毎年オーケストラも私も少しずつ変って行くのだろうか、練習しなければならないことがたくさんある。夜、フロイデ合唱団と独唱者たちも練習に参加。今年の合唱団はやや人数が少いが密度が濃い。

■ 2001.12.11 Tue.
 神戸文化ホールで「第九」。合唱は神戸フロイデ合唱団。この合唱がすごかった。記憶に残る名演。アマチュアという言葉にやや軽蔑する意味を含めたがる人たちに聴かせたい。

■ 2001.12.12 Wed.
 大阪フェスティヴァルホールで「第九」。終演後、長年合唱指導をしている指揮者亀井正比古氏(神戸フロイデ合唱団の指揮者でもある)と「やっぱりホームグラウンドだね」と話し合う。大阪フィルにとってこのホールがホームグラウンドであるばかりでなく、私たちが何だか最も落ち着いて本音で話せるのはここで、この人たちとなのだ、という感じ。不思議なことだが。

■ 2001.12.13 Thu.
 午後、NHK名古屋で「FMシンフォニー・コンサート」の解説の収録。名古屋フィルハーモニー交響楽団の、やたらに元気の良いストラヴィンスキー「春の祭典」。それにしても演奏が終るか終らないうちにブラヴォーを怒鳴りまくる一部の無神経な人たちは困ったものである。

■ 2001.12.15 Sat.
 立川市民会館で三多摩「第九」合唱団の30周年記念の「第九」。1972年の第1回も私だったそうだが今年のオーケストラは神奈川フィルハーモニー管弦楽団。いろいろな都合で今年で一応の区切りにするとのこと、第1回から休まず全回出席の方も数人居られるそうだし、どんな形でもいいから、あまり間を空けずに新しく出発してもらいたい。その合唱は明るく、力強く、まっすぐで私たちをゆさぶった。

■ 2001.12.16 Sun.
 夜、仙台フィル合唱団の「第九」の練習に行く。3年連続の3年目、それに相応しい手応えのような気もするが、油断は禁物。

■ 2001.12.17 Mon.
 仙台フィルハーモニー管弦楽団全員(事務局も含めて)を理事長が招待してくださるパーティー。豊富なご馳走と各種のお酒、そして何より理事長、副理事長をはじめとする大切な方々に直接お目にかかれる素晴らしい機会。ここ数年、いわば恒例になっていてお招き頂く私たちが心待ちにする形になっているのは少々申し訳ない。オーケストラ側からはなかなか見せることの無いスイング感溢れるコンボ・バンドの演奏なども登場。盛大なビンゴ・ゲームで全員がお土産まで頂く。

■ 2001.12.18 Tue.
 珍しい休日で好機到来、遂に「ハリー・ポッター」を見る。実に久しぶりの映画館だったので、まるでクレープのような甘い匂いのするポップコーン売り場に若者が行列しているのも珍しかった。映画そのものは理屈抜きに面白い。

■ 2001.12.20 Thu.
 青年文化センター・コンサートホールで仙台フィルと「第九」の練習。「シュテファン王」序曲という普段はほとんど演奏されないものをやるので、ボヤボヤしている者は極端に目立つ。夜、独唱、合唱も参加しての練習。昨年までと違って今年は演奏会場が県民会館に変っているのが少々不安である。

■ 2001.12.21 Fri.
 県民会館の音響は悪くないのだが、楽屋が酷い。ムカシはこんなものでも無いよりはまし、とありがたがったのだろうか。寒いけれど大雪にもならず、たくさんのお客さまにお出でいただいた。これで意図的に3年連続でやった私との「第九」が一区切り。来年は常任指揮者、梅田俊明さんである。

■ 2001.12.22 Sat.
 ご招待を受けて秋保温泉に1泊させて頂く。シティ・ホテルの気ままさに慣れた身には格式のある宿の心のこもったサーヴィスが却って気詰まりだったりするが、お風呂も食事も素晴らしいものである。こういう所には、せめて数日は滞在するものかな、と感じる。

■ 2001.12.23 Sun.
 仙台フィル今年最後の演奏、岩沼市民会館での「第九」を聴く。合唱が充実しているし、梅田俊明さんの指揮もスキが無い。

■ 2001.12.28 Fri.
 ごく親しい人たちと原則夫婦で参加のパーティー。やはり指揮者やオーケストラの音楽家が多いので勝手なおしゃべりを楽しむ。

■ 2001.12.29 Sat.
 深夜(30日未明というのか)雑用を片付けているうちにこんな時間になってしまった、と何気なくつけたTVに「朝比奈 隆さん死去」という字幕が流れている。間もなく次々と報道関係者から確認がとれたか、と電話がかかり始め、数社が20分おきくらいに電話をしてくる。5時前後にNHKが確認がとれたから今から談話を取りに来るという。神経だけが冴え冴えとして疲れたアタマでひげを剃り、家内は部屋を慌てて片付ける。6時前には収録が終って7時のニュースに出すという。それにしても報道関係の方たちの仕事振りはすごい。

■ 2001.12.31 Mon.
 楽しみにしていた深夜のTV、ベルリン・フィルのシルヴェスター・コンツェルト。あまりの内容の酷さにあきれてすぐに切ってしまった。何のかのと言われながらやはりクラウディオ・アッバードは素晴らしい音楽家なのだ、と改めて思う。